哲学

【夜と霧】を読んで

どうも、katです!

最近、あるYouTubeの動画で知った「夜と霧」という本を読んでみたのでその感想を書いていこうと思います。

概要

夜と霧は1946年に出版された本で、日本でも一時期話題になったとこがあるようです。

著者であるヴィクトール・エミール・フランクルが主にダッハウの強制収容所での経験と、その経験を心理学的に考察した内容になります。

かなりざっくりですが、大まかな話の流れは以下となります。

  • フランクルがアウシュヴィッツの収容所に移送される。
  • すぐにダッハウの収容所に移送される。
  • 生きていくことも辛い過酷な環境で労働を強いられる。
  • 伝染病に犯される。
  • 収容所内の医師として働く。
  • 戦争終結し、解放される。

感想

元々、心理学者のアルフレッド・アドラーに私自身興味があり、色々と動画を見ていたところ、元アドラーの弟子ということでフランクルが紹介されており、どんな人なんだろうと興味が湧いたのでこの本を読んでみました。

読んだところ、どんどん内容に引き込まれていき、飽きることなく最後まで読むことができました。

今までは強制収容所の事は映画などでも観て何となくは知っていましたが、あくまでも第三者視点として見ており、実際の収容者がどのような精神状態かなどはよく知らなかったので、この本を読んでその一部を知ることができました。

本の中では収容者が非人道的な扱いを毎日のように受け、未来に全く希望が持てないような中で、どのような精神状態で過ごしたかが、フランクルといういち収容者の視点から描かれていました。

本の中で、いくら良識を持った人でも収容所に行くと精神がやられ、近くで人が暴力を受けたり死んだとしても何も感じなくなるという描写がありました。

私も比べものにはならないですが、以前ブラックな場所で働いている時、残業続きで何も感じなくなり、身体も不調をきたすということがありましたが、それの何倍も過酷な状況で、それがどれほどの精神状態かと思うと想像もつかないと思いました。

また、収容所では働けるものだけが生かされるため、身体の不調でも起こしたなら何をされるか分からず、無理をしてでも健康を装う必要があったということです。

そう考えると、休みを取れた私の会社はまだまだ良心的だった思ってしまいました(それがいいわけではないと思いますが)。

また、極限の環境の中でフランクルは妻の幻影を見て、なんと話もしたというエピソードがあります。

その状態はしばらく続き、強制労働している最中でも話し、その時は苦痛を感じずにいれたとも言います。

その時間は至福の時間であり、悲惨な状況にあっても人は愛によって救われるのだということを実感したのだと言います。

ここは読みながら胸に迫るものがありました。

生きるか死ぬかというような極限の状況であったとしても、愛の力はそれを上回るほどの力があるというのは凄いことだなと感じました。

映画などでも愛の力で乗り越えるような描写はよくありますが、フランクルはそれを身をもって実感したんだろうなと思いました。

また、残念ながらすでにその時にはすでにフランクルの妻は別の収容所で亡くなっていたのですが、フランクルはその幻影を見る中、もはや妻が生きているか死んでいるかなどもうどうでもよく、ただ愛があれば心で会話することができるという境地に至ったといいます。

これに関しては私も経験がないので分かりませんが、同じような状況に置かれたらわかるのかもしれませんし、妻や夫を無くした方の中にはこのような感覚になる方もいるのではないかと思いました。

また、収容所の中では原始的な社会構造構築されており、収容者の中にも権力にすがって苦痛を逃れようとする者(例え暴利を振るう側に回ったとしても)と、この状況に耐え忍ぶものに分かれたと言います。

同じ収容者でもこのように二分してしまうというのは悲しいことだと思いますが、こうすることでナチスも自分の手を汚すことなく収容者を管理することができ、収容者が団結して反抗することを抑止するという狙いもあったのかなと個人的には思いました。

フランクルは幸い、暴力を振るう側には回らずに生き残りましたが、暴力を振るう側に回って生き残った収容者は悲惨だと思いました。

なぜなら、悲惨な収容所生活で、さらに同じ収容者に対して暴力を振るったという罪悪感をもって生きていかねばならないし、恐らく解放後も罪悪感を持ち続けることになると思うからです。

そしてこのような収容所生活の中でも、感情を失わずにいることのできた人々がいたといいます。

そういった人々は人生に目的や目標があり、苦しい中でも「今のこの経験がいつか役に立つ時が来る」など、今の状況を冷静に分析することで、苦痛が和らいだといいます。

このような状況で精神を保つというのは本当に難しいことだと思いますし、精神の弱い人は感情をなくすことで自分の身を守るか、権力にすがると思います。

フランクルの様に、権利にもすがらず、感情を殺して逃げることもせず、自分の心と向き合って乗り越えていけるというのはすごいと思いますし、簡単ではないと思いますが自分も見習いたいと感じました。

最後に

今回こちらの本を読むことで、強制収容所の悲惨な実態に少し触れ、このような時代に生まれていなくて良かったとどうしても思ってしまいますし、今の時代に、この日本に生まれたことをもっと感謝しなければと思いました。

しかし今でも世界では戦争が続いている現実を見ると、まだまだ安心して生きていくことのできる世界ではないなと痛感し、自分に何ができるのかを少しでも考えていきたいと感じます。

以上【夜と霧】を読んででした〜。

ABOUT ME
kat
プログラマー歴7年、2歳の子供を持つパパです。 興味のあることはプログラミングや今後のIT技術などです。 趣味でオンラインカードゲームのサイトを運営しております。 プログラミングを通して社会に貢献していきたいです。